2014年7月14日月曜日

咬みあわせ 補足 

なんだか最近は気になる事件が、しかも長引いていて、つい時間を費やしてしまいます。例えばSTAP細胞の騒ぎ。検証実験を秋までに行うようですが、過去のデータの検証は行わないようで、傍から見ればすっきりしない気分です。 また東京女子医大での男児死亡事故。本来乳幼児には禁忌とされているプロポフォールの過量投与が原因でした。プロポフォールは日本でも、もう20年ほど全身麻酔や精神鎮静法に使用されていて、歯科でもなじみ深い薬剤です。正しく使えば非常にいい薬で、幼児にもやむなく使用されることがあるようです。ただ今回の事件では、死亡事例があまりにも多い。いち病院で過去5年間にプロポフォール関連が疑われる死亡例が12例です。なぜこの問題は放置されていたのでしょうか。
ワールドカップは、やっと明日には終わるので、多少時間ができるかな、と(笑)。
いろんなトピックスをネットで漁っているとたちまち時間が過ぎ去っていきます。ま、おのれの自制心のなさには呆れるばかりです。

さて、咬みあわせの話です。
そういえば、もう何年か前になりますが
「かみあわせの治療がしたい」
と来院なさった患者さんがいました。以前話したように、咬みあわせが悪くて起こるのは、歯周炎の悪化、顎関節症、それに咀嚼の不具合などが考えられます。この中のどれかの症状があるんだろうな、それにしても咬みあわせの不具合に自分で気付くのはなかなか珍しいことだ、などと考えつつ患者さんと話しているうち、その方は「咬みあせ」が気になるのではなく「歯ならび」が気になっていらっしゃることに気付きました。
 「咬みあわせ」と「歯ならび」は、私たち歯科医師の中では別の問題なのですが、考えてみると「歯ならび」が悪いと「咬みあわせ」も悪いことが確かに多く、「咬みあわせ」を治すために矯正して「歯ならび」を治すこともよく行われます。漠然とは似たような意味にとらえられても仕方がないのかも知れません。
 私は矯正治療ができませんから、やむなくその患者さんには説明してお引取り願いました。

 やっと本題です。前々回に話した咬合位を、模型で示したいと思います。あまり標準的な歯ならびの模型ではないので、やや解りづらいかも知れませんが、がまんしてください。

①中心咬合位
 写真のように、中心咬合位では上顎と下顎の中心が一致します。この状態で上顎と下顎の歯は最大の面積でしっかりとかみ合います。







 
 ②側方位
写真は右側方位、つまり下顎が右に少し動いた状態を示します。
これは横から見た写真です。一般にはこのように、上下の犬歯だけが接触し、他の歯は全て離れています。










③前方位
前方位では上下の前歯4本づつが接触します。この模型では歯ならびが悪いため、そのようにはなっていません。
このとき、3番目から奥の歯はすべて離れています。










このように離れることで、顎が前後左右に動くときに大きな力が一部の歯にかかるのを防いでいるわけです。では側方位のときの犬歯、前方位のときの8本の前歯はどうなんだと思われるでしょう。
前歯と犬歯の周囲には神経終末が密に存在していて、それが大きな力がかかるのを防いでいるといわれています。