2013年12月12日木曜日

レジン修復 4


 前記のように今やレジン修復は、歯科治療の中で大きな位置を占めるようになりました。私もレジン修復を行わない日はありません。とは言え、この修復法にもいくつか欠点があります。今回は欠点についてまとめてみようと思います。
まず、一部の治療では未だ健康保険がきかないこと。例えば以下のような治療です。これは硬質レジン前装冠という、前歯によく使う金属冠です。見える部分は審美性のためレジンで白くしていますが、その白い部分が剥げて、金属が露出したとします。















修理にあたってはまず金属色をオペークシェードのレジンで遮断し、
















次に周囲に合わせたシェードのレジンを築盛します。
















 一般に前歯の硬質レジン前装冠は健康保険でやります。保険の前装冠の修理は保険が効きます。
 しかし、奥歯に入れられた前装冠の大部分は保険がききません。また、セラモメタルクラウンという、セラミックで前装した冠も保険適用外です。これら保険外で作った冠の修理は保険がききません。

 以前ご紹介した、歯と歯の隙間をなくすような修復も、「ムシ歯の治療ではない」という理由で保険がききません。そこにムシ歯があれば保険でやれるのですが・・・。
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 また、ほとんどのレジン修復は直接口の中で行います。そのため12本の治療なら一回で済むという利点もあるのですが、どうしても一回の治療が長くなります。ムシ歯の面積が大きければ1本の治療に1時間あまりかかったりします。
 歯を削って、型を採って石膏模型を起こし、模型上でレジンのインレーを作るという方法もあるのですが、この方法だと・歯を削る量が無駄に大きくなってしまう、・接着力が最大限に生かされない、・シェードを合わせるのがむつかしい、などの理由で、私は行っていません。



 次回までレジン修復の欠点について書いてみようと思います。

2013年12月5日木曜日

レジン修復 3


 ブログ更新をさぼっているうちに12月になってしまいました。何かと忙しい月ですが、今年はまだインフルエンザがはやっていないのがラッキーです。職業柄といいますか、インフルエンザはよく罹ります。

さて、レジン修復の続きです。ムシ歯を削って詰めるときレジンのシェードを合わせれば、修復した跡がよく歯質の色調と調和すること、また鋳造修復と違い必要以上に大きく削らなくていいので、歯質の保存という観点から有利なことが、前に掲載した写真などからご理解いただけたと思います。
さらに、レジン修復の特徴は、ボンディング材の強い接着力にあると考えます。例えば私は、接着材としてクリアフィルボンドSE1というのを使っています。これが大変使いやすい。
 まず、その強い接着力と耐久性が特徴と考えています。20年ほど前までのボンディング材は必ずしも接着力が十分ではありませんでした。そうすると、レジンを詰めた後で歯から一部が剥離し、その部分は様々な理由で痛みをおこします。このようなことが約15年前からなくなりました。接着力が大幅に強くなったからです。さらに、ボンディング材を歯に作用させる時間が約10秒と、大幅に短くなりました。
レジンと歯の接着は従来、テクニックセンシティブであるとよく言われました。歯にさまざまな薬剤を作用させる間に接着面が唾液に汚染されると、接着力は大幅に悪くなります。この作用させる時間が従来は30秒、もっと昔は1分以上もあったので、その間、口の中にあふれる唾液から接着面を守るのが大変難しかったのです。ところが最近は10秒ほど気を付けていればいいので(最新のボンディング剤はもっと短くなりました)、難しさは大きく改善されたと感じています。
 さらに、このボンディング剤は他の薬剤を併用することで、歯だけではなく金属、樹脂、セラミックなどにもよく作用します。従って過去の治療の際に使用した様々な材料の修理にも使えます。例えばレジン修復してある部分が再びムシ歯になっても、レジンを全て削り取ることなく、ムシ歯の部分だけを小さく削って、レジンを詰め足せばいいのです。以前には考えられなかったことです。


画期的な修復法であることは間違いないのですが、まだまだいくつかの欠点もあります。次回は欠点について書こうと思います。