2014年8月10日日曜日

咬み合わせと歯にかかる力

梅雨が明けて20日ほどたちますが、台風の影響でずっと梅雨が続いているような空模様です。昨年みたいに猛暑でないので助かっていますが、なにしろ湿度が高くて。
と、言い訳をしつつだらだらとした日々を過ごしています。このブログも週一の記載を予定していましたが、すっかり月一になり果ててしまいました。いや、がんばらねば。
前回までに咬み合わせ(つまり下顎運動)の話を終えました。咬み合わせで特に私達が注目するのは、下顎が前後左右に3㎜ほど動く範囲で、かつ上下の前歯あるいは犬歯が接触しつつ滑走するような範囲の運動です。このときの、歯にかかる力のコントロールが大変重要だといわれています。

右図は中心咬合位での、左右の臼歯部を表しています(下手なことには目をつぶってください)。歯を横から見ていると思ってください。このとき、咬む力は概ね歯の長軸方向にかかっています。理想的な歯並びだと、このように上下の歯がしっかりと咬み合い、力をうまく分散しています。また横方向にはほとんど力はかかりません。



さて、例えば下顎運動が左右どちらかに動いたとします。このとき片方の臼歯部に接触があったとします。右図のような感じです。このとき、歯には横方向に大きな力が加わります。歯とそれを支える支持組織は、横にかかる力には弱いようで、下顎運動の際、横に大きな力がかかるといろいろな障害が生じます。










まず歯そのものに生じる障害。ざっと列挙しますと、
・咬み合わせ部分の摩耗
・エナメル質のひび割れ
・歯頚部(歯冠と歯根の境目)のクサビ状欠損
・金属冠やレジンなど、修復物の破壊
・歯の破折
などなど。これは正常な咬み合わせの場合でもおこり得ますが、私の感覚では、横方向に大きな力がかかる場合に起こりがちだと思います。虫歯がないのに痛みが出るのは、上記のような原因によることも少なくありません。


次回は、この様な力がひきおこす、歯を支持している組織の障害を中心にお話しします。