2014年10月4日土曜日

咬み合わせと歯にかかる力 2


 台風のせいで今年は夏がなくて、梅雨から秋に移行したような天気です。皆様いかがお過ごしでしょうか。すっかりさぼり癖がついて、2か月ぶりの更新となります。

さて、前回の最後に、過大な咬合力が引き起こす歯の障害を列挙しました。いい図がありましたから、引用します。北九州の下川公一、故 筒井昌秀、奥様の筒井照子 諸先生が提唱されている Dental Compression syndrome の概念図です。

この図の中で、歯周組織つまり歯を支えるセメント質、歯根膜、骨、粘膜などにおこる障害は、

①歯槽骨の吸収、骨の増生
②辺縁歯肉の短縮
③歯根膜の肥厚および消失
④骨破壊
⑤中隔部への炎症の波及(根分岐部病変)
⑥緻密性骨炎
⑦骨梁の乱れ
などです。根尖病変も入るでしょうか。

 そしてこの歯に歯周炎があれば、一気に症状が増悪することがあります。発見が早ければ一般的な歯周炎の治療と咬み合わせの調整で、比較的短期間に改善しますが、放置しておくと歯の動揺が次第に大きくなり、抜歯のやむなきに至ることも少なくありません。全体的にはそれほど歯周炎が進行しているわけではないのに、特定の一本か二本だけが悪い場合は、咬み合わせの悪影響が強く疑われます。


 以前にお話ししたように、問題は「早期接触」です。これは、生来の歯並び、咬み合わせ状態が良くても、経年的な変化、すなわち歯の磨耗、歯の抜けたあとを放置したためにおこる歯列の乱れ、金属修復物などと歯の磨耗の差などで起こりえます。したがって、かみ合わせの様子も定期的にチェックする必要があると考えています。